2007年3月30日金曜日

同じドレスがあっちにもこっちにも!?

いつものようにキャンピング場所を求めてうろついていた私は、ある婦人服ショップの店先で、すべてL$10-30と書かれた看板を発見しました。見れば店内には、豪華なパーティー用のロングドレスなどが置かれています。

元の値段が300-500リンデンドル前後で表示されているものを、大幅に値下げして売っているようです。私は数あるドレスの中から、フレックスのグリーンのミニドレスを買いました。

偶然、店のオーナーがそこにいたので、「素敵なドレスがこんなにも安い値段で売られているので、驚きました」と話しかけてみました。「Newbieのために値段を下げてるのよ。今度は靴も置くつもりよ」と彼女は答えました。

かなりのお買い得価格でドレスをゲットしたことに満足しつつ店を出た私は、またキャンピング場所を探してうろうろし始めました。

ところが、別の場所で、同じ商品が売られているのを発見。それには私が買ったのよりも高い値段がつけられていました。

「ひょっとして、どちらかは無断コピーされたもの?」
そんな疑問が頭に浮かびました。

そして、さらにしばらくして、違う店でまた同じ商品を発見。何かおかしいと思った私は、さらに翌日、同じ商品が売られていないか探してみました。すると、また1件見つかったのです。

つまり、同じ商品が、4箇所で売られていたわけです。値段はそれぞれ、20リンデンドル、40リンデンドル、59リンデンドル、300リンデンドルでした。

それぞれの店のディスプレイ用看板はほとんど同じでしたので、商品を無断コピーして売っているというわけでもなさそうです。

私は、サンドボックスに行き、商品を確認してみました。ボックスをオープンしたら、また別のボックスが出てきました。そのボックスをオープンしたところ、シャツ、パンツ、フレックスカートが出てきて、それらはコピー可、モディファイ可、譲渡可となっています。クリエイターの欄には、Agent Caseと記されていました。

サーチパネルでAgent Caseを調べたところ、彼のプロフィールにはこう記されていました。
I am no longer in World and my business has been sold.
つまり、Agent Caseは引退する際に自分の商品を売り払い、そして、どのような過程があったかは不明ですが、同一商品が複数の人に売られたのでしょう。

さて、今まで私は、セカンドライフの世界では、

クリエイターが自分の商品を自ら小売する、製造販売
クリエイターが自分の商品を誰かに委託して販売する、委託販売
店のオーナーがクリエイターを雇って商品を作らせ販売する、製造委託販売

というパターンしか認識していませんでした。ですが、前述のケースは、卸売-小売というパターンがすでに存在していることを私に気づかせてくれました。

ところで、私が調べただけで4ヶ所で同じ商品を発見できたのですから、SL全体では、かなりの数の場所で、同じ商品が売られているのかもしれません。

自分と同じ服を着ている人がたくさんいたら嫌だなというのが正直な気持ちです。これからの商品は、「限定版」とか「オリジナル性」を強調する必要があるのかもしれません。


2007年3月29日木曜日

5,000万円分のリンデンドルは大金?

ネットエイジがリンデンドル5,000万円分を購入するという記事がCNETに掲載されてました。セカンドライフの世界の物価の安さを考えると、すごい大金のような気がします。

この5,000万円は、SLの世界でどのくらいの意味をもつものなのでしょうか?
お金に関連する数字を見てみました。

(以下、1米国ドル=117.15円=269.0735リンデンドルで計算しました。従って、
5,000万円=114,841,442 リンデンドル=426,803ドル
となります。)

2月末のマネーサプライは1,964,896,741リンデンドル(約8億5,548万円)でした。この数字と比較してみると、5,000万円はその5.8%にあたります。この5.8%という数字が大きいのか小さいのかよくわかりませんが、2月の対前月比のマネーサプライの伸びは17.5%でしたので、それと比較すると結構大きいと思います。

次に、為替市場の数字と比較してみます。

為替市場の2月の月間取引高は1,511,954,743リンデンドル(約6億5,830万円)でしたので、5,000万円は、7.6%にあたります。ただし、為替市場の取引高の数字には、リンデンドルの買いと売りの両方が含まれていますので、買いの取引高と比較した場合、7.6%よりは高くなるはずです。

さらに、5,000万円を、最近の1日の取引高と比較してみます。3月28日のデータは次のとおりでした。ソース:Second Life Insider

総取引高 221,000米国ドル
リンデンドル買い 162,000米国ドル
リンデンドル売り 55,000米国ドル

この日のリンデンドルの買いは、約16万2,000米国ドル(約1,900万円)。ですから、5,000万円は1日のリンデンドル買いの取引高をはるかに超えています。もしも、ネットエイジ社が5,000万円分の買い注文をいっぺんに出したら、リンデンドルはたちまち高騰してしまうでしょう。

仮に私が担当者だったならば、リンデンラボ社に直接掛け合って、有利な条件で新たにリンデンドルを発行してもらうことをまず第一に考えるでしょうね。

ところで、リンデンラボ社は為替を安定させるために、次のような方法をとっています。

1. 個人、ビジネスオーナー、企業、為替取引業者というカテゴリーごとに、24時間当たり、および30日当たりのLindeX(リンデンラボ社経営の為替取引市場)における取引額および指値注文に上限を設ける。

2. LindeXにCircuit Breakers(値幅制限)を設け、平均価格の上昇・下降がある一定のレベルを超えた場合、為替取引を一定期間停止させる。

3. リンデンラボ社が、新たにリンデンドルを発行し、それをLindeXで売る。
ちなみに、2月中に新規に発行された額は、約2億1,300万リンデンドル(79万2,000米国ドル、9,300万円 )でした。


なお、リンデンドルの売買は、SL Exchangeでも取り扱われています。どの程度の規模のものなのか、そのうち調べてみようと思います。

2007年3月28日水曜日

リンデンラボ社発表の2月のKey Metricsより

セカンドライフの公式ブログで、2月のKey Metricsが発表されましたので、その中からいくつかの項目を拾ってみました。

増加率を対前月比で見ると、各項目ともプラスになっています。


2月末のマネーサプライは、日本円に換算して 約 8億5,713万円、対前月比で17.5%の増加でした。(1ドル=117.3円=268.9リンデンドル)

ここ3ヶ月間の伸び率を項目間で比較してみた場合、人口の増加率は30%以上を保っていますが、マネーサプライ、プレミアム会員数、土地の増加率は14-22%で推移し、人口増加率と比べると低い数字になっています。ということは、リンデンドルを使わずに楽しむユーザーの数が増えている、または物価が下がっているということになるのでしょう。

ところで、セカンドライフ内のビジネスを見てみると、圧倒的に多いのが女性用の服・髪・スキン・アクセサリーを販売するお店です。ですから、SLのビジネスは、かなりの部分を女性の消費によって支えられているといってもよいのではないでしょうか? 
接続者数の男女比を見てみると、女性の割合は41.07%となっています。マネーサプライの伸び率が低いのは、男女の構成比を反映しているのかもしれません。

なお、アクティブ・レジデント(過去1ヶ月間に1時間以上接続したユーザー)における日本人の比率は、1.29%で、これは前回のデータと変わりありませんでした。

ところで、公式サイトのEconomic Statisticsを見てみると、現在のマネーサプライは 1,940,946,658 リンデンドルとなっています。この数字と上記の2月末の数字とを比較すると、約2,400万リンデンドル減少していることになります。ところが、同じページの下のほうに、マネーサプライの増加量と減少量が表示されており、3月の月初からから今日現在までは増加の量が多くなっています。ということは、現在のマネーサプライは2月末の数字より多くなっていなければなりません。

どうやら、どこかの数字が間違っているようです。このことを公式ブログのコメント欄に書き込んでみましたので、後で何らかの説明があると思われます。

2007年3月27日火曜日

セカンドライフ最大の銀行、Ginko、その6・・・GIF続報

Nicholas Portocarreroが運営するGinko Investment Fund(GIF)のしくみについて、一般投資家から疑問を投げかける投稿がGinko Financialの公式フォーラムにあったことは、その5でお伝えしました。

さて、その後もフォーラムには、「儲からないんじゃないか」とか「実際に購入したが、もうxxxリンデンドルも下がっている」というような投稿が続きました。それに対してNicholas Portocarreroは、「GIFの市場価格は、NAVの上昇に伴って上がるはず」という趣旨の投稿を続けてましたが、最近、少し異なる内容の発言がありました。
原文をそのまま引用します。

"Explaining the dynamics involved would be difficult, however, I am considering changing the dividend policy. "
((GIFの市場価格の上昇に)関係するダイナミックスを説明するのは難しい。私は配当方針を変えることを考慮中だ。)

つまり彼は、自分の理論で一般投資家たちを納得させるのは無理だと悟ったのでしょう。そこで、配当を行なうかもしれないことを匂わせて、何とか取り繕うとしているように見えます。

しかし、追加発行を中止すると宣言すれば、投資家たちが納得すると思うのですが、それをせずに配当を匂わせたということは、彼はまだまだお金を集め続けるつもりのようです。

ところで、GIFのことを調べていく過程で、他の株式投資ファンドの存在を知った私は、World Stock Exchange(WSE)に行き、The Success Fund (TSF)というファンドを買ってみました。

購入した理由ですが、このファンドはファンドマネジャーがマネージメントフィーをとらず、彼自身もファンドの25%にあたる持ち分を購入して、ファンドの運営にあたることになっているからです。つまり、ファンドがうまくいかないときは、彼自身も損をするわけです。

WSEのウェッブサイトでは、各個人の保有するポートフォリオの時価による評価額を知ることができます。それによると、私のポートフォリオは、昨日はわずかにプラスでしたが、今日は、約50%にまで低下しています。すごい変動ですね。さて、この先どうなることやら・・・。

2007年3月26日月曜日

ひと味違うCamping その6

また、ちょっと変わったキャンピング施設を見つけました。




池に浮かべられたマットの上で、優雅に寝そべりながらお金稼ぎです。ダンスパッドの上で踊りまくるより、気分的にはよさそうな感じがします。



画像が暗くてわかりにくいですが、天井から吊り下げられたかごの中に、後ろ手に縛られたポーズで座っています。かごはぐるぐる回っています。なんか、悪いことをしてさらしの刑に処されているみたいですよね。

ところで、支払いレートの良いキャンピング施設は、数日間だけで撤去されてしまうとか、短期間のうちにレートが下げられてしまうことがほとんどです。ですから、効率的にキャンピングをしようと思ったら、常に新しいところの開拓が必要です。

そういうわけで、私の放浪の旅はまだまだ続きそうです。

2007年3月25日日曜日

セカンドライフ最大の銀行、Ginko・・・その5

★気になる最近の動き・・・GIF

Ginko Financialの公式サイトのトップベージに、Ginko Investment FundをWorld Stock Exchange(WSE)に上場したというアナウンスが2007年3月15日付で掲載されています。またGinkoの預金者にその購入を強く勧める主旨のことが述べられています。株式でもないのに、WSEで取引されるということに興味を覚えた私は、GIFについて調べてみました。

WSEのサイトでは、上場されている各銘柄の目論見書が見られます。Investment Fund(以下GIFと記載します)の目論見書によれば、GIFは、言わば株式投資ファンドです。投資家から資金を集め、その資金をWSEに上場されている株式で運用するというものです。各株式から得られた配当金はファンドに組み入れられる、いわゆる無分配型です。ファンドマネジャーはNicholas Portocarreroで、マネジメントフィーとして、毎月1日にファンドの総資産額の0.1%が彼に支払われます。

GIFの運用報告書もありました。それによれば、3/11に、1口1リンデンドルで、計1,000,000口分の資金が払い込まれ、上場手数料の3%を引いた970,000リンデンドルがGIFに入りました。その資金でGIFはさまざまな株式を購入し、ファンドが開始されました。それ以降ほぼ毎日、End of Day Report(日報)が提出され、ファンドが保有する株式の銘柄と株式数、現金、それらを合計した時価総額、及びファンドの総口数と一口当たりのNAV(純資産価値)が報告されています。そして日報の最後の方には、一口当たりのNAV+3%(上場手数料)の金額で、追加の口を売り出すことが記されていました。

これらの資料を見た限りでは、GIFは非常に透明性があるように見えます。

Ginko Financialの公式サイトのフォーラムにGIFのスレッドがありましたので、それにも目を通して見ました。そこでは、Nicholas Portocarreroが一般投資家からの質問に答えています。

ある一般投資家から、株式配当が分配されないのに、どうやって投資家は利益を得るのかという質問がありました。それに対して彼は、キャピタルゲインだと答えています。

キャピタルゲインを得るためには、ファンドの中の自分の持ち分をお金に換えなければなりません。一般の投資信託であれば、通常は、持ち分を解約する、または持ち分を信託会社に買い取ってもらうという方法で換金できます。私はそこで再度、目論見書に目を通してみましたが、持ち分の償還については何も記されていません。もし、持ち分を償還してもらえないのであれば、換金するためには、自分の持ち分をWSEで他の投資家たちに売らなければなりません。

その時私は、End of Day Reportの最後の方に、追加売り出しのことが記されていたのを思い出しました。換金のため、自分の持ち分をWSEで売ろうとするときに、GIFが追加売り出しをしていたならば、売却価格が下がってしまうのは必至です。

私は各End of Day Reportに記された総口数をチェックしてみました。それは次のようになってました。

       口数      GIFの資産の時価総額
3月11日 1,000,000    970,000.00
3月12日 1,000,000   1,046,138.54
3月13日 3,897,456   4,292,902.74
3月14日 3,897,456   4,743,579.23
3月15日 4,540,617   5,369,497.59
3月16日 4,586,023   5,523,368.55
3月17日 4,636,023   5,733,865.14
3月18日 4,886,545   6,184,808.34
3月19日 5,885,441   6,685,790.08
3月21日 5,888,087   6,685,912.89
3月22日 5,937,613   6,073,556.51

つまり、GIFは次々と持ち分を追加発行して売り出し、誰かがそれを買っているのです。

GIFの仕組みに疑問を覚えた私は、フォーラムで、償還の有無と、これから何回追加売出しをするつもりかを尋ねてみました。

彼の答えは、「償還はない」、追加売り出しについては、「as many as possible(できるだけ何回も)」というものでした。

この彼の回答に対し、私と同様の思いを抱いたらしい他の人から、追加売り出しに疑問を呈する書き込みがありました。それに対して彼は、「ファンドの口数が増えれば、それによってファンドが管理する資産が増えることになる。ファンドの口数が増えることが出資者の不利益になることはない。まったく逆で、より流動性のあるマーケット(more liquid market)を出資者たちに提供することになる」と答えています。

私は証券については詳しくありませんので、流動性云々という彼の言い分が果たして妥当なものかどうか、判断がつきません。これにについては、これを読んだどなたか詳しい方に、是非ご意見を頂きたいと思います。

ただ言えることは、このGIFは非償還型ですから、Nicholas PortocarreroがGIFを追加で売れば売るほど、GIFに新しい資金が流れ込み、彼が管理する資金が増えるわけです。そして、その資金が株式の購入に充てられるわけですから、株の需要が増え、株価が上昇する可能性もあるわけです。

ちなみに、WSEの過去24時間の取引額を見てみると、L$5,148,739.31です。GIFのファンドマネージャーとしてNicholas Portocarreroが現在、管理している額は、それを上回るものです。彼が管理している資金を動かせば、株価操作も可能なのではないでしょうか?

ファンドマネジャーとしてのNicholas Portocarreroの取り分は、年間で1.2%ですから、それほど多いとも思えません。また、彼自身が、このファンドを何口か購入していたとしても、換金時のリスクを考えると、それほど儲かるとも思えません。彼がこのファンドを始めた理由は、セカンドライフの世界で新しいことを人に先駆けてやりたいという、彼の名誉欲なのでしょうか? それとも何か別の目的があるのでしょうか?

★最後に

いろいろ調べてみましたが、Ginko Financialについては、結局のところ、かなり不透明なことがわかっただけで終わってしまいました。

これまでに得た情報を総合して考えてみると、Nicholas Portocarreroが、ちょっとした思いつきで始めたGinko Financialが、SL人口の増加に伴って本人の予想を超えて事業が拡大し、ここまで来てしまったように思えます。俺は銀行屋さんごっこをしているだけなんだ・・・と彼が考えているような気がしてなりません。

さて、セカンドライフの世界には銀行と称するところがまだ他にもあります。Ginko Financialに匹敵する高金利の利息を払っているところもありますし、透明性を謳っているところもあります。

今後は、Ginko FinancailとGIFの行方を見守りつつ、他の金融機関の実情を調べてみようと思います。

2007年3月24日土曜日

セカンドライフ最大の銀行、Ginko・・・その4

★Ginko Financialについて考える上で留意すべき点および補足データ

1. 預金残高合計について・・・念のため

預金残高合計: L$123,911,338 (約5,400万円)(2007年3月21日現在)

上の数字を見て、1億2,300万リンデンドルも集めたのか・・・と思ってしまうかもしれませんが、実はそうではありません。預金残高合計は、Ginko Financialが負っている預金者に対する債務の合計を表しているに過ぎません。残高の数字には、利息として増加した分も入っています。ですから、実際に人々が預け入れたリンデンドルの合計は、上記の数字よりかなり低くなるものと思われます。


2. 預金金利の推移

改定年月日    日利(%)  年利換算(%)
不明             0.19   99.9
不明             0.15   72.8
2005年11月17日    0.14   66.6
2006年01月01日    0.13   60.6
2006年01月29日    0.14   66.6
2006年03月08日    0.12   54.9
2006年05月04日    0.11   49.3
2006年07月08日    0.13   60.6
2006年08月12日    0.10   44.0
2007年02月01日    0.09   38.8

ソース:Ginko Financial公式サイトにあるフォーラムでのアナウンスおよびその他


3. Ginko Financialの公式サイトより

About Usというページには、同社の事業内容が記載されています。その最後のパラグラフに次のような文言があります。

That being the case, we cannot guarantee that we will always have enough to pay people quickly, though we will endeavour to do so.

つまり、預金の引き出しにすぐに応じられるだけの資金量を常に確保しておくことは保証できないということです。

一方、その1で触れましたように、Ginko Financialは、預金を引き出す場合の1日当たりの限度額(300,000リンデンドル)を設定しています。また、同社は公式サイトのFAQで、限度額を設けた理由は、アカウントハックによる被害を抑えるためと説明しています。

同社の説明を額面どおりに受け取ると、まったくそのとおりだろうと思うのですが、事業内容に記された上記の文言と併せて考えると、何かあったときに、銀行側に非常な有利なシステムになっていると言えます。

セカンドライフ最大の銀行、Ginko・・・その3

★Nicholas Portocarreroの発言

2006年10月12日のロイターのインタビュー記事をベースに、Nicholas Portocarreroの発言から、今まで明らかになったことをまとめてみました。

1. Ginko Financialは、貸し出しは行なっていない。集めた預金は投資に使っている。

Ginko Financialの公式サイトのAbout Usというページには事業内容の説明があり、「信用のおける団体や個人に貸付を行なう」と記載されています。Nicholas Portocarreroのインタビューにおける発言は、明らかにこれと矛盾しています。

2. Ginko Financialは預金残高の約5%にあたるリンデンドルを、日々の取引に充てるために保有している。そのほか、ドルも保有しているが、ドルは決まった金額ではない。ドルは時々、Lindexで取引している。

95%は投資に回されているということになりますが、何に投資しているのでしょう?

3. ネズミ講ではないかというロイターからの質問に対して、Nicholas Portocarreroは次のように答えています。

「私は、そのような非難(ネズミ講ではないかと言う非難)に対して、うまく反論することができない。」
「私は正直だ。私が情報開示をしないことで、また、何の監督も受けていないことで、人々が私に不快感をもっているかもしれないことを理解している。しかし、私の方でも、情報開示をしたり監督を受けることに対して不快感を感じるのだ。これは取引だ。もし人々がリスクをとりたくないのならば、(この取引に)近づかないでいることもできるはずだ。」

このロイターとのインタビューにおいて、Nicholas Portocarreroは何度も相手をはぐらかすような回答をしています。そのはぐらかしぶりは、注目に値すると思いますので、是非、原文に目を通されることをお勧めします。


4. アンシェ・チャンが立てたスレッドのへの2005年11月16日の投稿で、Nicholas Portocarreroが次のようなことを書いています。(数字付きの部分がアンシェ・チェンの投稿からの引用で、かぎカッコの部分が彼の言葉です。)

引用:7. 彼の最大の投資先は”ウェッブサイト”である。

「それは、正確には正しくない。現在はそれが中心であるが、これはいかなることとも関係がない。ウェッブサイトでも、他のものと同じように収益性が高いものもある。」(筆者注:少し意味不明な発言です。)

引用:11. 南アメリカの銀行は、Ginkoのオーナーにお金を貸そうとしない。そのため、彼は、自分のウェッブサイトのプロジェクト用の資金を、セカンドライフの中で調達することを強いられている。

「南アメリカのことについて説明させてくれ。・・・中略・・・銀行は、個人への貸付には興味を示そうとしない。政府が有利な金利でお金を借りてくれるし、ここでは貸付が焦げ付くのは普通のことになっている。給与の前借として、月利1%くらいで1000ドルくらいなら借りられるかもしれないが、それ以上はあり得ない。また、ここで得た金は、国外へ持ち出すことができない。そしてその国で、私はginkoのすべてのお金を投資している。為替の規制のせいで、私はルーマニアにいるプログラマーや、米国にいる顧客にお金を支払うことができない。」

引用:12. Nicholasが人々から取ったお金を使って行なった”投資”の収益について、情報がまったくない。
13. Nicholasが過去に本格的な投資を行なって利益を得たという情報はまったくない。

「・・・・・情報は開示していないし、これからも開示することはないだろう。このことが私が銀行を利用しない理由の一つだ。銀行はあまりにもたくさんの情報を要求し、人々のフレキシビリティを奪ってしまう。私は、私のことを監視する新たなパパやママは必要としてないし、欲しくもない。」

Nicholas Portocarreroの発言を読むと、彼が自国内の銀行からはお金を借りられなかったことが推測できます。
引用11への返答で、彼は、国の為替規制のことに触れています。ここで得た金は国外へ持ち出すことができないと述べたうえで、その国でGinkoの金をすべて投資していると述べています。とすれば、投資で増えたお金をどうやって、SL内に戻すつもりなのでしょうか?


5. Ginko Financialの公式サイト内に、会員用のフォーラムがありますが、そこの2006年9月2日の投稿の中でNicholas Portocarreroは次のように書いています。

引用:銀行に預け入れられたリンデンドルが具体的にどこに行くのか興味があります。
「それは、プライベートな情報なので、明らかにするつもりはない」


以上の発言を総合して見てみると、Nicholas Portocarreroが一貫して情報開示を拒む姿勢を見せていることがわかります。本当は投資で儲けているのだけれども、非合法なことが絡んでいるから情報開示しないのか? または、全然儲けていなくて、新たに獲得した預金者の預金を、利息の支払いに充てるという、ネズミ講方式で運営しているから情報開示しないのか? 単に情報開示が嫌いなだけなのか? 謎です。

なお、SLのプロフィールで、Nicholas Portocarreroの画像を確認することができますが、Ginko Financialの会員用フォーラムに掲載されている彼の画像は、プロフィールのものとは異なり、王冠をかぶっています。
ユーモアがきついのか、それとも自己顕示欲が強いのか・・・。

2007年3月23日金曜日

セカンドライフ最大の銀行、Ginko・・・その2

★Ginko Financialの主体は?

前回のブログでも述べましたように、Ginko Financialはその経営内容を明らかにしていません。

セカンドライフの世界には、金融業を規制する法律は何もありませんし、監督官庁もありません。従って銀行には情報開示の義務もありませんし、その経営内容について、誰かから検査を受けることもないのです。

そもそも、SLには個人の集まりであるグループはありますが、法人という制度はありません。従ってSLの世界で銀行と呼ばれているものの実体を明確に定義することは困難です。

さて、後ほど詳しく触れますが、SLの公式フォーラム上で、Anshe ChungがGinko Financialに関するスレッドを立てたことがあり、そのスレッドの中で、経営者であるNicholas Portocarreroは、自分がGinko Financialをすべて所有していると述べています。また、現実世界においてGinkoが持っている口座を管理しているのは彼ひとりであることも明らかにしています。つまり、SLの中で預金者から預かったリンデンドルのうち、いくらかを米国ドルまたはその他の通貨に替え、そのお金をNicholas Portocarreroがひとりで運用しているということになります。

上記の投稿があったのは、2005年11月26日のことです。従って、その後、Ginko Financialという金融サービスの所有権に変動がない限り、Ginko Financialは、現在、Nicholas Portocarreroという個人事業主によって運営されている銀行ということになります。

ところで、GinkoのATMで預金すると、GF Ambassadorというアバターの口座に入金されます。GF Ambassadorの登録日は2005年4月22日です。このアバターの所有者が、Nicholas Portocarreroの所有者と同一であるということは予想がつきますが、今のところリンデンラボ社が各アバターの所有者の個人情報を明らかにしてませんので、確認する手段がありません。

★Ginko Financialに対する疑惑

Ginko Financialに対する疑惑は、今までネット上でどのように取り上げられてきたのでしょうか? その辺を少し見ていくことにします。

古いところでは、Second Life Heraldが2005年10月30日の記事でGinko Financialに対する疑惑を取り上げています。Ginko Financialがネズミ講のシステムによって成り立っているかもしれないこと、また、Ginkoがその投資先を明らかにしようとしないこと、それによって、ユーザーの間で、信用を失っていることが述べられています。

その後、2005年11月16日には、不動産王(女王)として有名なアンシェ・チャンがセカンドライフの公式フォ-ラムでGinko Financialというスレッドを立ち上げました。彼女は一連の投稿の中で、Ginko Financialはネズミ講であるとして、経営者のNicholas Portocarreroを非難しました。それに対しては、Nicholas Portocarrero本人が反論の投稿を寄せ、他の人をも巻き込んで、そのスレッドは27ページにも及ぶ長さまで続きましたが、2005年11月20日に、フォーラム管理人であるJeska Lindenが、個人間の論争は公共の場であるべきフォーラムの趣旨にそぐわないとして、このスレッドを閉鎖しました。この時のことは、Second Life Heraldの2005年11月20日付の記事で取り上げられています。

それから1年ほど経った2006年10月12日、Reutersのサイトに、セカンドライフ支局長である Adam ReutersとGinko Financial経営者Nicholas Portocarreroとのインタビュー記事が掲載されました。その3日後の10月15日には、Reutersは"Ginko Financial - Pioneer or Pyramid?"というタイトルの記事を掲載し、その中で、ネズミ講に関する本の著作者がロイターとの電話インタビューの中で、ネズミ講の疑いがあると述べたことを紹介しています。

今年に入ってからは、2007年2月12日にイリノイ大学College of LawのThe Journal of the Business Law Society というサイトに、"Virtual Bank, Real Scam?"というタイトルの記事が掲載されました。この記事はGinko Financialに対する疑惑を直接的に検証しているものではありませんが、著者はこの記事の中で、高金利の利息、経営の不透明性、経営者の不誠実な態度がSL住民の間に不信感を生み出していることを指摘し、Ginko Financialが万が一詐欺だと判明した場合、リンデンラボ社が法廷で責任を問われる可能性があることを述べています。さらに、そのような法的責任が問われるような事態を避けるため、またSL内における商取引への政府の介入を避けるため、リンデンラボ社はSL住人間の取引の正当性と透明性を確保するための規則と方針を設けるべきだと著者は述べています。

セカンドライフ最大の銀行、Ginko・・・その1

セカンドライフ内のさまざまな場所でGinkoという名のATMを見かけて、おやっと思われた方も多いと思います。Ginko=銀行を想像しますよね。

実は、そのとおりなのです。セカンドライフ最大の銀行と言われているGinko Financial がATMを所有・運営しているのです。

Ginko FinancialはNicholas Portocarreroによって設立・運営されました。明確な設立時期は不明ですが、2004年末ごろにはすでに営業を行なっていたものと思われます。

創設者であるNicholas Portocarreroは、今のところ、本名も住所も一切明らかにしていません。セカンドライフのプロフィールから、登録日が2004年7月13日であることがわかるのみです。

この銀行については、ponzi scheme(ネズミ講)ではないかという噂があります。そこで、この銀行について調べてみることにしました。

★現地調査

まずは、サーチパネルで発見した、GinkoというシムにあるGinkoという場所を訪ねました。



ご覧のとおり、ATMがあるだけです。土地のパネルから、ここは、Ginko Technologiesというグループによって所有されていることがわかります。このGinko TechnologiesはGinko Financialのシステムを担当していますので、関連があると思われますが、それ以上は不明です。

次に、この建物の外に出てみました。


何の飾り気もない建物です。



上の画像は、先ほどの建物の上空に設置された土地で撮ったものです。



マップ上で見たところ、Ginko、Ginko Hills、Ginko Valleyと3つのシムが並んでいます。これらの3つのシムの中を飛び回ってみましたが、野原の中に建物がところどころにあるばかりで、Ginko Financialの本社と思える建物はありませんでした。ですが、銀行業務にはATMさえあれば建物は不要ですから、立派な本社がなくても当然かもしれません。


3つのシムのあちこちの場所で所有者を確認してみたところ、大部分は、Ginko Technologiesによって所有されていました。


★Ginko Financialの公式サイトからの情報


次に、Ginko Financialの公式サイトをあたってみました。そこで得られたデータの主なものは次のとおりです。(換算レートは1米国ドル=268リンデンドル=117円)

預金残高合計: L$123,911,338 (約5,400万円)

口座数合計: 14,539

1時間当たりの平均取引回数: 47.46回

過去7日間の取引高: L$54,992,336 (約2,400万円)

過去7日間の新規開設口座数:: 223

預金金利:0.09%/日 (年利換算38.8%)

1日あたりの預金引き出し限度額: L$300,000

ATM台数: 312台

(2007年3月21日現在)


ちなみに、口座数が2,000を超えたのは2005年10月でした。これを、SL全体の登録者数の伸びと比較してみると、2005年10月から現在までに、登録者数は69倍に増加したのに対し、Ginko Financialの口座数は7.2倍にしか増加していません。


注目すべきは、やはり預金金利です。年利38%は非常に高金利です。しかし、Ginko Fiancialは、過去にはもっと高い金利を払っていました。2005年10月の時点で、0.19%/日。これは年利に換算すると、99.9%にもなります。


2005年10月と現在とを比べると、預金金利は約半分になっています。これはこれで、非常に大きな下げ幅だと言えます。しかし、それでもなお、現在の金利である0.09%/日(年利換算38%)は、常識では考えにくい数字です。


これだけの利息を預金者に支払うためには、Ginko Financialが何らかの高収益の事業を行い、利息に充てる資金を調達してこなければなりません。普通の銀行であれば、預金金利を上回る利率で、企業や個人に貸付を行なって、その資金を調達します。しかし、Ginko Financialは貸付業務を行なっていません。

では、どうやって、預金者に支払うべき利息を調達しているのでしょうか?


実はそれについては、明らかにされていません。その辺の事情については、次回に記します。

2007年3月20日火曜日

キャンピング施設--設置側の事情

ある日私は、検索パネルで、"new open"をキーワードにして見つけた場所へとテレポートしてみました。着いた先は、中規模のショッピング街。石畳の道の脇には、「貸します」という看板のかかった空き店舗がたくさん並んでいます。テナントが入っている店舗はほんの数えるほど。街の中心部には、クラッシックな雰囲気の、大き目のカフェがありました。

検索パネルに表示されたその場所の記述にはcampingと記されていたのですが、辺りを見回してもそれらしいものは見当たりません。私はカフェへと向かいました。

重々しいドアを開け、カフェの中へ足を踏み入れると、予想どおりダンスパッドがあります。たった二つしかありませんでしたが、誰も踊っていません。やはり、オープンしたばかりで、まだ知られていないからかな・・・と思いつつ、パッドに近寄っていった私は、その支払額のレートを見て驚きました。3L$/8分だったからです。それまでに見たものの中で、一番高いレートです。

私は、早速キャンプを開始しました。誰も来ないまま、ひとりで踊り続けること、約2時間。50L$稼いだところでダンスパッドはオフになってしまいました。「本日の支払額の上限に達しました」という表示がでています。でも、まだもう一つのパッドが残っています。私は、もう片方のパッドで再び踊り始めました。

翌日、私はまたそのカフェを訪ねました。室内に設置された、たった一台のスロットマシンの前に男の人が座っています。でも、踊っている人は誰もいません。私は昨日と同じように、パッドの上で踊り始めました。そして、これまた昨日と同様に、二つのパッドを踊りきりました。

その翌日も、カフェを訪ねてみました。相変わらず、踊っている人はひとりも見当たりません。ですが、ダンスパッドが、昨日とは少し異なる位置にあります。不思議に思いながら近づいてみると、2L$/10分という表示が出ています。ここのオーナーが、昨日のうちに設定を変更したようです。2L$/10分というのは、ダンスパッドとしては並のレートです。私は、もっとレートの良い場所へ向かうため、その場を去りました。

数日後、もしかしたら、またレートが元に戻されているのではないかという淡い期待を抱き、私はカフェのある場所へとテレポートしました。

到着してみて驚きました。すべての建物が跡形もなく消え、野原が一面に広がっていました。

さて、以前のブログでも書きましたが、現在は、訪問者数に応じた報奨金が土地のオーナーに支払われる制度は廃止されています。ですから、土地のオーナーが、自分の土地にキャンピング施設を設置する第一の目的は、客寄せです。

キャンピングに惹かれて多くの人がやってくれば、その土地にあるショップの存在を人々に知ってもらうことができます。また、貸し店舗業を営んでいるのであれば、訪問者数の多い場所ということで、テナントを集めやすくなるでしょう。ですが、上記のカフェのケースからもわかるとおり、ただキャンピング施設を設置すれば、それでよいというわけでもなさそうです。

上記のケースですが、失敗の原因の一つは、ダンスパッドの設置場所にあったと思います。ドアを開けて入らなければいけない場所で、しかもそれがカフェである場合、普通の人はあまり積極的には入っていかないものです。

訪問者数の増加を目論んでダンスパッドに破格のレートを設定したものの、思ったほど人が集まってこない。テナントもまだほとんど集まっていない。ならばということで、オーナーはさっさと撤退したのでしょうね。

さて、普通は、キャンピング施設の支払いレートが高ければ高いほど、それを目当てにより多くの人が集まるはずです。ところが、レートがよければよいほど、一人のキャンパーが長時間居座ってしまう可能性も高くなります。ですから、オーナー側から見れば、キャンプ代をたくさん支出したのにもかかわらず、訪問者数が思ったほど伸びなかったということもあり得るわけです。

キャンプ代として支出する金額の費用対効果を上げるために、土地のオーナーは次のようなさまざまな手段をとっています。

1 キャンピングの持続時間に上限を設ける・・・キャンピング時間が一旦終了したときに、人が入れ替わることが期待できます。また、人の入れ替えをさらに促すため、キャンピング時間が終了した後、一定時間オフになるキャンピング施設もあります。持続時間の上限ですが、短い方では10分というところもありました。

2 キャンピング施設一台あたりの1日の支払い額に上限を設定する・・・これにより、支出の管理が確実にできます。

3 キャンパーそれぞれにつき、1日あたりの支払い金額に上限を設ける・・・キャンプマスターが、この方法をとっています。これにより、確実に人の入れ替わりが期待できます。

4 キャンプの最中に、キャンパーの意思確認を行なう・・・キャンピングの途中でウインドウが開き、キャンパーに、キャンプを続ける意思があるかどうかを質問してきます。「はい」のところをクリックしなかった場合、キャンパーはそのキャンピング施設から、強制的に追い出されてしまいます。こうすることにより、AFKでキャンピングしている人を排除し、新たなキャンパーを迎え入れることができます。

とある新規開店のジュエリーショップで、キャンピングチェアを見つけたことがあります。それには5L$/10分という非常に高い支払いレートが設定されていました。ところが、意思確認の質問を10分毎にしてくるので非常にわずらわしく、私はそこでのキャンピングを短時間で切り上げました。

キャンピングする側から見れば、高いレートでより長時間キャンプできる施設の方が魅力的です。しかし、オーナー側が上に挙げたような手段をとればとるほど、キャンプする側にとっては、その施設の魅力が少なくなり、結果的に、人が集まりにくくなります。オーナーにとっては、さじ加減の難しいところです。

キャンピング施設は、客寄せのためにあると書きましたが、訪問者数を増加させるためだけに設置されるのではありません。キャンピング施設は顧客の囲い込みにも使われています。私の知る限りでは、主にクラブで顧客囲い込みのために利用されています。

その方法ですが、キャンピング施設をグループメンバーだけしか利用できないように設定し、キャンピングを希望する人には、まずはグループに加入してもらいます。


グループには、そのメンバーに通知を一斉に送る機能がありまので、これを利用して、クラブオーナーは、再訪を促すためのお知らせを、グループメンバーたちに送るのです。例えば、「サルサダンス大会をします」とか「6L$/10分のキャンピングチェアを期間限定で設置しました」というようなものです。

クラブには、エスコートやダンサーの女性たちがいます。お客さんたちにより頻繁に足を運んでもらうことでその女性たちとお客さんとの間の親密化を図り、顧客を定着させ、クラブの売上げを安定させようとしているのだと思われます。

ところで、クラブ経営の収益構造がどのようになっているかは、私は、実はまだ良くわかっていません。ただ、キャンピングの言葉につられてテレポートした先が、内装は豪華だけれども、人っ子一人いないクラブだったということはよくあります。このことからクラブ経営がそう簡単ではないことが窺えます。

カジノにもキャンピングチェアが置いてありますが、それらは物販店やクラブにあるものとは、少し事情が異なります。それについては、また別の機会に。


2007年3月19日月曜日

ひと味違うCamping その5

セカンドライフのキャンピングの一つに警備員というものがあります。とくに高給というわけでもないので、私はあまりやりませんが、今回のブログのために、ちょっとだけやってきました。

下の画像が、その時のものです。警備員といっても、支給される服を着て、ただその辺に立っているだけです。ちなみにこの時支給された服は、freebieショップで入手できるタキシードと同じものでした。手に持っているガンは支給されたもので、ベレッタ 9mmだそうです。



さて、特に変わっているというわけではないのですが、キャンピングする人にとって結構ありがたいシステムが、キャンプマスターというものです。


上の画像がそのキャンプマスターです。
キャンプマスターには、時間当たりもらえる金額が表示されています。キャンピングしたいときは、LOG INをクリック。終了するときは CASH OUTです。途中で、自分がすでに稼いだ金額を知りたくなったときは、LOG INをクリックすると、その時間までの金額が表示されます。
キャンプマスターの上方には、そのほかの条件が表示されています。利用可能人数と、現在実際に利用中の人数、1日に稼げる金額の上限、そのキャンプマスターから何メートルの範囲にいなければいけないか、そして、このキャンプマスターを利用できる人の資格です。useのところにpublicと書いてあれば、誰でも利用できます。groupと書いてあれば、特定のグループに入っている人しか利用できません。グループと書いてあった場合は、その辺にいる人の頭上に表示されているグループ名を見て、そのグループをサーチパネルで検索し、該当するグループのプロフィールのjoinのところをクリックすればグループに入れます。
キャンプマスターは、客寄せのためにおいてあるものですから、グループに加入するのは無料というところがほとんどです。ですが、たまに、入会金をとるところもあります。高いものでは、入会金L$50というのを見かけたことがあります。また、そこのオーナーにIMしないと入れないというところなどもありました。
キャンプマスターの利点は、その場所にいる限り、何をしてても良いということです。ですから、私は、appearanceをいじったり、インベントリにたまってしまった服を、着たり脱いだりして、インベントリの整理をするといった時に利用しています。

2007年3月18日日曜日

ひと味違うCamping その4 ~ 精神が安定しそう編

新しいキャンピング場を求めて、セカンドライフ中で知らない街を毎日さまよっている私ですが、また、ちょっと変わったキャンピング施設を見つけましたのでご紹介します。


空中に浮かぶ座布団?の上で、美女が3人、瞑想してます。この島には、このようなキャンピングが何ヶ所かあり、うまく風景に溶け込んでいて、幻想的な感じがしました。



これまた宗教的な雰囲気のあるキャンプです。こちらの方は、アニメーションがついており、ヨガをやっているように見えます。

ところで先日、その3でお伝えした、空中に浮かぶキャンピングですが、翌日にはなくなっていました。レートが良かっただけに、がっかりです。



2007年3月16日金曜日

不動産ビジネスはどのくらい儲かるの?

某テレビ番組で、セカンドライフのことが紹介されており、その中で土地の賃貸ビジネスは儲かるというようなことが言われてました。果たしてどのくらい儲かるのでしょうか?

モデルケースを想定し、実際に計算してみることにしました。なお、金額は1米国ドル=117.66円で換算し、期間中の為替の変動はないものとします。

まずは経費から。
まず島を購入します。購入費用が1,675USドル 日本円に換算して197,081円。
2ヶ月目からは毎月使用料をリンデンラボ社に支払います(前払い)。 それが月295USドル (37,710円)

次に売上高です。
購入した島の面積は、65,536平方メートル。これを分割して貸し出すわけですが、1区画を1,024平方メートルにすると64区画分になります。
これを1区画あたり月額1,500円で貸すことにします。賃貸料は前払いでもらいます。

計算の前提ですが、1ヶ月目に島を購入。その後テナントを募集し、テナントさんたちから賃貸料をもらえるのは、2ヶ月目からとします。

1ヶ月目は、島の購入費用は発生し、売上高0で197,081円の赤字。

2ヶ月目は、リンデンラボ社に払う島の使用料が34,710円。それに対し、テナントから集めた賃貸料は、1,500円x64区画で、96,000円。月次決算をすると、2ヶ月目は61,290円利益が出ます。事業開始時からの累積では、135,791円の赤字になります。

以降、同様に計算して、利益の累積額を12ヶ月目までグラフにしてみました。
上の線が、64区画貸し出し場合、下の線が40区画貸し出した場合です。



2ヶ月目以降、64区画すべてを全期間にわたって貸し出した場合、累積の利益が5ヶ月目で黒字に転換し、1年目の決算で477,112円の利益を計上することになります。

運悪くテナントが集まらず、40区画しか貸し出せなかった場合は、累積の利益が黒字に転換するのは9ヶ月目、1年目の決算で81,112円の利益を計上することになります。

なお、このままの状態が続いた場合、24ヶ月の累積額を計算してみると、64区画の場合は、1,212,596円、40区画の場合は384,596円となります。

資金繰りの面からみると、リンデンラボ社に払う土地使用料が月額34,710円ですので、2ヶ月目の初めまでに24区画を貸し出せれば、2ヶ月目には賃貸料36,000円が入り、リンデンラボ社への支払いをまかなうことができます。つまり、最初の島の購入費用以外の追加投資は必要ないというわけです。

以上の結果を見ると、これからセカンドライフ日本語版のリリースも予定されているし、今、賃貸に出されている土地は、かなりのスピードでテナントがついているようなので、確実に儲かりそうな気がします。しかし、考慮すべき重要なコストがもう一つあります。

それは、この事業に伴う人的コスト、すなわち、テナントさんの募集と管理にかかる手間です。土地を貸すときには立会いも必要だろうし、64軒もテナントさんがいれば、いろいろな問い合わが来て、その対応に追われそうな気がします。

あとは、リスクについても考えなければなりません。考えられるリスクとしては次のようなものです。

1 セカンドライフの人気が衰え、テナントが集まらなくなり、土地の稼働率が下がる。

2 為替変動で、円安になる。

3 リンデンラボ社が、土地使用料を値上げする。

私は、テナントさんの募集・管理にかかるコストがすごく大きくなりそうな気がします。特に日本語版リリース後にセカンドライフに入ってくる人は、英語が苦手な人も多そうですから、それだけ、大家さんに負担がかかるかもしれません。ですから、暇な人が個人的にやれば儲かるかもしれませんね。

2007年3月15日木曜日

ラッキーチェアでラッキーになるウラ技

セカンドライフでは、ショッピングモールなどでラッキーチェアをよく見かけます。ラッキーチェアとは、そこに座った人に賞品をプレゼントしてくれる椅子のことですが、椅子に表示されたアルファベットと、座った人のファーストネームのイニシャルが一致した場合にのみ、賞品をプレゼントしてくれます。

賞品は、場所によってさまざまです。その椅子がおいてある場所に関係したもの(たとえば婦人服ショップにおいてあれば、婦人服)であることが多いです。


ラッキーチェアに表示される文字は、定期的に変わります。また、該当者が出た場合は、すぐに別の文字を表示し始めます。

自分の名前のアルファベットを表示しているラッキーチェアの前を、偶然通りかかれば、本当にラッキーですが、運良く通りかかる確率は1/26。かなり低いと言えます。 ならば、自分の名前のアルファベットを表示中のラッキーチェアがどこにあるのか、それがわかれば、すごくいいですよね。

実は、セカンドライフには、それがわかる場所があります。Lucky Chair Stationというのがその場所です。



招き猫の下にアルファベットが表示されています。自分の名前に該当するアルファベットをクリックすると、画面右上にウィンドウが現れ、そのアルファベットを表示中のラッキーチェアの場所を何ヶ所か示してくれます。そのうちの一つをクリックすると、チャットが表示される部分に、そこの地名と座標が表示されます。チャットのヒストリーを開くと、その地名がクリックできるようになってますので、クリックして地図を立ち上げれば、テレポートの準備完了です。運良く、文字が変わる前にたどり着ければ、賞品がゲットできます。

なお、招き猫の左側に注意書があります。その内容は、大まかに次のとおりです。


1 自分がゲットした賞品のデザイナーに遭遇した場合は、感謝の言葉を述べる。

2 そこのお店の中を見て回る。

3 賞品が気に入った場合は、デザイナーにチップを渡す。

4 賞品をゲットした後、ラッキーチェアに新たに表示された文字が、自分の友人の名前と一致する場合は、その友人をお店に連れてくる。

5 お店で箱を開けた場合は、その箱を片付ける。


ラッキーチェアは、お店のオーナーがセールスプロモーションのためにおいてるものですから、お店の商品を見て回るのは、最低限のエチケットですよね。


私の場合、何回か、ここからラッキーチェア目当てにテレポートしたことがあります。後で買い物に来たいと思うようなお店を発見したこともありますし、以前から欲しかったポーズつきのポーズスタンド(34種類ものモデルポーズがついてました)をゲットしたときは、本当にラッキーな気分になりました。

ひと味違うCamping その3


またちょっと変わったキャンピングを見つけたのでご紹介します。

まずは、拘束具タイプから。下の、首と手を拘束されるタイプを見ると、なんかお金を稼ぐのも楽じゃないという実感が湧きます。






次は、セカンドライフらしいものを。

右側の画像は、anti-gravity (反重力)キャンピングパッドです。パッドの上空にふわりと浮かびながら、時々宙返りをするようになっています。




これは、お金ではなくて、ショッピングに使えるポイントがもらえるダンスパッド。もらったポイントで、周りに展示されてる商品が買えます。ポイントの率が良いらしく、ご覧のとおりかなりにぎわっています。商品は武器が中心なので、踊っている人は男性が多かったです。





右の画像は、The Sugar Shackという場所です。shackは掘っ建て小屋という意味ですが、その名のとおりみすぼらしい小屋が一軒。小屋の前の看板を見ると、女性の場合は、ここの管理者にインスタントメッセージを送れば、4リンデンドル/10分のキャンピングができると書かれています。一方、男性の場合は、小屋の地面をクリックして、通行パス(15リンデンドル/15分)を買うようにと書いてあります。

この画像ではわかりませんが、小屋の前には進入禁止のバリアがあり、入れないようになってました。そこでカメラを操作し、中を覗いて見ると・・・

これまたみすぼらしいベッドの上で、女性が一人、横になってました。女性の足のところに見えるのはポーズボールです。

この画像の女性は着衣ですが、前回、ここを覗いたときは、全裸の女性が横になってました。そしてその女性の頭上には、「あなたの奴隷になります」というフローティングテキストが・・・。

以前のブログで、女性が全裸でキャンピングしていたことを紹介しましたが、全裸だった理由がやっとわかりました。エスコートさんが営業活動をしていたんですよね。

2007年3月13日火曜日

セカンドライフの経済

Second Life内の有名デザイナー、Simone Sternの口座がハッキングされ、彼女の口座から400,000リンデンドル (米ドル換算で約1,500ドル、日本円で約17万3000円)が盗まれたことが、3月11日付けのSecond Life Heraldで報じられていました。
どのくらいの期間で貯めたお金かはわかりませんが、セカンドライフ内の物価を考えると、結構な金額に感じられます。

セカンドライフの経済規模については、私自身、今まで、はっきりとは把握してませんでしたので、リンデンラボ社が今までに公開したデータを元に、具体的な数字を見ていこうと思います。

リンデンラボ社が発表している最新の経済データはこちら
同社が2月に発表した、Key Metrics(主要データ)はこちら

まずは、マネーサプライから。(以下、1リンデンドル=270米国ドル、1米国ドル=117.32円で計算)

リンデンドルの月末残高 (円換算額)
2006年1月  251,668,589 円
2006年7月  353,896,891 円
2007年1月  726,541,823 円

リンデンドルという通貨自体の流通量は、7億円くらいなのですね。昨年1月末の数字と比較すると、1年の間に約3倍近くに増加していることがわかります。

通貨が増えるもとは、有料会員に毎週支給されるstipendと、リンデンラボ社が為替市場で売ったリンデンドルです。ちなみに、2007年2月の1ヶ月間に支給されたstipendの額は、日本円にして約5,160万円、為替市場で同社が売ったリンデンドルの額は約9,250万円でした。

さて次に、セカンドライフの住人はどのくらい儲けているのでしょうか?

リンデンラボ社は、セカンドライフ内でビジネスをして儲けている住人の推定人数を発表しています。2007年2月の月間データは次のとおりです(収入金額は米国ドルに換算されたものです)。収入金額には土地の売買代金は含まれません。また、リンデンラボ社によるチャージが控除される前の金額です。(LL社からダウンロードしたエクセルの表のタイトルはIn_world_business_profitsとなっていましたので、営業利益にあたると思います。)

2007年2月(単位:米国ドル)
収入金額       人数
$10 未満     13,490
$10 - $50      6,625
$50 - $100     1,690
$100 - $200    1,289
$200 - $500     1,165
$500 - $1,000     496
$1,000 - $2,000   283
$2,000 - $5,000   211
$5,000 超       116

合計  25,365人

2007年1月末現在の有料会員数は57,702人ですので、上記のデータにはstipendによる収入は含まれてないものと思われます。

このデータを元にして、セカンドライフ内の経済活動の規模を、次の方法で大雑把に推定してみました。

まず、各層の中央値にあたる金額とその層に属する人数を掛け合わせた金額を層ごとに算出します。その後、全部の層の合計を出してみました。なお、最高額の層は5000ドル超となっていて、中央値はとりようがありませんので、便宜上、この層に属する人々の収入金額は5000ドルとして計算しました。

その結果は、セカンドライフ内でビジネスを行っている人々が、2007年2月中に儲けた金額の合計は、3,109,050米国ドル、日本円に換算して約3億6400万円。儲けた人ひとり当たりすると、約14,380円です。

また、同様の計算方法によって、2006年9月の分を計算してみたところ、1,247,300米国ドル、日本円に換算して約1億4600万円となりました。

私のように、収入源がキャンピングという住民は、言わば自営業者ですが、上記の表の最下層に入っているのでしょうか・・・? そんな住民から見れば、3億6400万円という数字はとてつもなく大きな金額に見えます。

2007年3月11日日曜日

リンデンラボ社のAge Playに関する方針--セカンドライフとヴァーチャル児童ポルノ

最近、リンデンラボ社が初めてAge Playに関して同社の方針を明らかにしました。Age Playというのは、子どもの姿のアバターになって、子どものように振舞うことです。その姿で性的な行為をすることも含みます。

今回の件については、いろいろなサイトで報じられてますが、SECOND LIFE HERALDが伝えた内容の概略は次のとおりです。

リンデンラボ社が、3月7日、ある特定の人々にノートカードを送るという形で、Age Playに関する同社の方針を表明しました。そのノートカードの中で、リンデンラボ社は、Age Playに関連した広告やプロモーション活動等をpublic forum(公共の場)で行うことを禁止し、これに違反した場合はアカウントに対する制裁措置を行うことを明らかにしています。

この記事に対しては、現時点で124ものコメントが投稿されており、影響の大きさが窺われます。

同社がこのような方針を決定したのは、世界各国の児童ポルノ禁止法を意識したためと思われます。オランダの性犯罪担当の検察官が、同社を訴えるつもりであることを、同社がこの決定を行う約2週間前にThe Registerが報じていたからです。

今回の件では、2つの大きな問題点が見えてきます。

1. ヴァーチャルな児童ポルノについて、米国における児童ポルノ禁止法と表現の自由の関係。

米国では、ヴァーチャルな児童ポルノをも禁止の対象とした「1996年児童ポルノ禁止法」の合憲性が最高裁で争われ、2002年に、ヴァーチャルな児童ポルノの禁止は表現の自由を保障した憲法に違反するという判決がでています。それについて詳しく書いてあるサイトはこちら

その後、2003年にPROTECT Act of 2003が成立し、ある一定の要件のもとでのヴァーチャルな児童ポルノが禁止されたようです。それについて書いてあるサイトはこちら

セカンドライフでは、13歳から17歳までの人が参加できるエリアと、18歳以上の人が参加できるエリアが分けられています。従って、大人向けのエリアで行われてる性的なAge Playは、大人が操作するアバター同士で行われているはずです。その場合のAge Playは、PROTECT Act of 2003で禁止されているヴァーチャルポルノに当たるのでしょうか? それとも、2002年の最高裁判決で認められた表現の自由に該当するのでしょうか?

ところで、SLでは年齢認証システムがありませんので、子供であっても、年齢を偽って登録すれば、大人のエリアに入ることができます。そうやって大人のエリアに入った子どもが性的なAge Playに参加する可能性はあります。

2. 国によって、ヴァーチャルな児童ポルノに対する規制が異なるという状況下で、ヴァーチャルな児童ポルノを扱うインターネットの世界がどのような規制を受けるのか?
 
2005年にカナダで、日本からアダルトマンガ雑誌を輸入した26歳の若者が児童ポルノ罪で有罪判決を受けています。(情報元:アニメ!アニメ!) カナダではヴァーチャルな児童ポルノも違法とされ、所持することさえも禁止されています。

カナダ人がセカンドライフの中で性的なAge Playをしたら、捕まるのでしょうか?

セカンドライフの中でのヴァーチャルな児童ポルノの扱いについてはどう考えたらよいのか、正直わかりません。ただ、リンデンラボ社は、ノートカードを一部の人たちだけに配布するというような方法ではなく、セカンドライフの全参加者に向けて、同社のAge Playに対する方針を表明すべきだったと思います。

ところで、リンデンラボ社が前述のノートカードを配布した後、Age Playを行っているグループは、自分たちのグループの説明文をAge PlayからRole Playに変えているそうです。

2007年3月9日金曜日

ひと味違うcamping その2

また、ちょっと変わったキャンピングを見つけました。


上の画像は、Captive Designsというところで撮ったものです。最初これを見つけた時、なんと全裸の女性がキャンピングしてました。お洋服を着たままでもキャンピングできるのに、なぜその女性が全裸でいたのか、謎です。                                                   
                                                                                                                                    
右の2枚の画像は、The Lava Pitで撮ったものです。ここではエクササイズするとお金がもらえます。エレガントなドレスで走っているのって、笑っちゃいますよね。 


                                             

2007年3月8日木曜日

美人コンテストの裏話

前回のブログで言及した、Miss Second Life 2007で優勝したNatalia Zelmanovさん。彼女のサイトに、コンテストの様子が詳しく書いてあります。その中でちょっとおもしろいことが書いてあったのでご紹介します。

美人コンテストとかファッションショーでは、参加者やモデルさんたちが舞台の上を颯爽と歩き、途中で止まってポーズをとったりします。ところが、そのようなイベントでは大勢の観客が集まるわけですから、ラグが発生することもしばしばです。

ラグが発生すると、モデルさんたちは、歩こうとしてもその場で止まってしまい、前に進まなくなることがあります。そういう場合に絶対してはいけないこと・・・・・・それは、前進のキーを何回も押すことだそうです。前に進まないからといって何回も前進のキーを押していると、ラグが解消したときにアバターが急に前に飛び出し、舞台から落ちてしまうことがあるのだそうです。そのため、ファッションショーなどでは、転落防止用に透明の壁を舞台の前面に設置するそうです。

彼女のブログには、コンテストのために、ラグ対策をしたことも書いてありました。ユーザー側では以下のことを実行するのが有効だそうです。

Edit/Preferences/Graphics tab/Draw Distance を64メートルにする。
Edit/Preferences/Network tab/Clear Cache でキャッシュをクリアしておく。
Edit/Preferences/Graphic Detail tab にある各設定を下げる。
Client/Rendering/Types/Particles および Treeをオフにする。

そして、モデルさんの場合は、
歩くアニメーションは靴の中に入れておく。
ポーズをする場合は、HUDに設置するタイプの機器を使って実行するのではなく、インベントリ内のポーズのオブジェクトを右クリックして実行する。

彼女はコンテストの前に、事前準備として人の多いシムに行き、そこで歩いたり、ポーズをとってみたりと、テストを重ねたそうです。

それにしても、ラグは何とかして欲しいですよね。モンスターを倒すタイプのMMORPGと異なり、ここではラグのせいでプレイヤーが死ぬこともありませんので、リンデンラボ社は、ラグ解消をあまり重要視してないのかもしれませんね。

大規模なイベント用に、シムを期間貸しするサービスをリンデンラボ社は行っているようですが、そこのラグ対策がどうなっているのか、興味あるところです。

ところで、お洋服作りに興味を持っている方は、すでにNatalia Zelmanovさんのブログを読まれているかも知れません。彼女のサイトにある洋服作りのチュートリアルは大変すばらしく(ヘアや靴の作り方もあります)、絶対にオススメです。

ヴァーチャル・ワールドの美人コンテスト

設定を少しいじるだけで、目はパッチリ、鼻も高い、ナイスボディの美人アバターを作ることができるSecond Lifeの世界。男性はともかく、女性アバターは、皆それなりに美しさを目指しているようで、SLには美人がたくさんいます。そんなSLの世界で、最近、美人コンテストが開催されました。それに関する記事がSLNN.COMに載っていましたので、概要をご紹介します。

Miss Second Life Pageantというこの美人コンテストの参加者は、全部で65名。参加料は、50リンデンドル。昨年の11月から数回にわたって、以下の内容で選考が行われました。

フォーマルウェア
カジュアルウェアおよび物づくり
水着およびトリビア(クイズ)
セミファイナル
最終審査

審査は、主催者側の審査員のほかに、各イベントの一般参加者、webサイトからの投票によって行われました。
最終審査は2月25日。Miss Second Life 2007に選ばれたのは、Natalia Zalmanov です。

第2回目の審査である物づくりコンテストでは、参加者は、12種類のテクスチャを与えられ、それらのテクスチャを利用して、15分以内に、プリムで何かを制作し、その制作物で競い合いました。このコンテストの様子は、Miss Second Life Pageant Websiteのギャラリーで見ることができます。

3番目のトリビアというイベントでは、SLに関する問題が出題されました。参加者はあらかじめSL History Wikiを勉強し、イベントに臨みました。

フォーマルウェアとか、水着とかの審査は、現実の美人コンテストと何ら変わりありませんが、物づくりというのはSLならではのものですよね。

前述のSLNN.COMの記事の中で、特に印象に残ったのが、最終審査まで進んだAnnie Barnardに関する部分です。セミファイナルおよび最終審査では、審査基準が、いかに自分を表現するか、文章の構成、正しい文法を使っているかという点におかれていたらしく、南アフリカ出身で英語を母国語としない彼女は、非常に不利に感じていたようです。

この記事に対しては、読者から投稿があり、記者が審査基準を誤解していたのではないかという指摘がされてました。その投稿者によれば、審査はさまざまな点に関して行われたとのことでした。

審査基準について、真偽のほどはわかりませんが、記者が審査基準を誤解したとしても、無理はないだろうと思います。もちろん美的センスなども、美人コンテストの審査基準の一つにはなっているでしょう。しかし、コミュニケーションの手段が今のところ文字に限られているSLの世界では、言葉というものが他人を判断する上で非常に大きな比重を占めていることは間違いありません。整形美人コンテストとでもいうべきこのコンテストで、最終的に何を判断しようとしたのかは、不明です。しかし、その基準の中に、personality(人間性)という項目があったのであれば、英語ができないことは、大きなハンディになっただろうと思います。

ところで、美人コンテストの主催者のサイトには、次回の開催に向けて検討課題がいくつかあげられていました。その中で、人間型アバター以外のアバター(furry、人魚、バンパイアなど)のコンテストについても言及がありましたが、審査基準は、いったいどうなるのでしょうね?

2007年3月6日火曜日

リンデンドルについて考える

以前、自分の土地に人がたくさん訪れると、その地主は一定のお金をリンデンラボからもらえると聞いたことがありました。ですから、camping施設は、そのためにおいてあるのだろうと思っていました。いったいどのくらいのお金をもらえるのか疑問に思い、情報を探してみたところ、2006年6月にそのシステムが全面的に廃止されていたことがわかりました。

SL ForumのEconomy Announcement: Removal of Traffic Incentivesというところにその経緯が述べられています。それによると、2006年4月以前の数ヶ月にわたり、リンデンドルの価値が徐々に低下し、2月中旬以降、4月中旬までの間に約11%低下。リンデンドルの為替レートを安定させるために、いままで地主に払っていたtraffic incentive(集客数に対する報奨金)の制度を廃止することにしたのだそうです。ちなみに、2006年3月の1ヶ月間に支払われたtraffic incentiveの額は約4.7Mリンデンドル(概算で約235万円)だったそうです。

要するに、通貨供給量が増えて、USドルに対するリンデンドルの価値が急に下がったため、通貨供給量を減らして、為替を安定させようとしたわけです。
LindeX Market Dataというページに、為替のグラフがあるのですが、それを見ると過去の為替の動きがよくわかります。グラフに目盛りが細かく表示されてないため、時期ははっきりとはわからないのですが、ある一時期を境に、それまで急に下がっていたリンデンドルの価値が徐々に上がり、現在は、1USドル=270リンデンドル前後で安定しているようです。

リンデンラボ社の主な収入源である土地使用料とプレミアム会員の会費は、USドルで支払われているわけですから、リンデンドルの価値が下がっても、リンデンラボ社にとっては、直接的には痛くも痒くもないはずです。ですが、通貨の急激な変動は、プレイヤーにとっては、大問題です。

日本の某MMORPGで、運営会社の社員が会社に無断で多額の通貨を発行し、会社がそれを回収するための策をとったことがあります。その結果、急にひどいデフレになり、ゲーム内の露店でアイテムがさっぱり売れなくなるという事態が発生しました。アイテムが売れないから、お金が入らない。だから、欲しいものが買えない。そういう状況に陥り、プレイヤーたちは不満たらたらでした。

SLの場合は通貨供給量が増えすぎたということで、上記の場合とは事情が少し異なりますが、結局はプレイヤーの不満を和らげるため、リンデンラボ社が為替の安定を図ったのだろうと思います。
通貨の量を調節して、為替を安定させ、ひいては物価を安定させるなんて、まるっきり日銀と同じですね。

ところで、SLの経済に大きく関係していると思われる、stipend(プレイヤーがもらえるお給料のようなもの)の額ですが、加入した時期によって次のようになっています。(単位:リンデンドル/週)

~2006年6月6日              ベーシック 50 プレミアム 500
2006年6月6日~2006年7月20日   ベーシック 0 プレミアム 500
2006年7月21日~2006年10月31日 ベーシック 0 プレミアム 400
2006年11月1日~現在           ベーシック 0 プレミアム 300

昔はベーシック会員の人でもstipendをもらえたのですね。会員を増やすためにリンデンラボも必死だったのでしょう。
将来為替がまた不安定になったとき、または、会員数が十分に増加してリンデンラボ社がこれ以上のインセンティブを払う必要がないと考えたとき、stipendの額が減らされる可能性は大いにありそうです。

ひと味違うCamping

Second Lifeでは、プレミアム会員であれば、stipendと称するお小遣いみたいなものを、毎週L$300もらえます。しかし、接続費無料であるベーシック会員には、そんな特典は一切ありません。ですから、何か買いたいと思ったら、自力で稼ぐしかないわけです。


お金を稼ぐ一番手っ取り早い方法は、campingです。ダンスパッドの上で踊ったり、椅子に一定時間座ったりしてお金をもらうのが一般的ですが、中にはユニークなキャンピングもあります。


右の画像はAlcoholics Paradiseで見つけたキャンピング施設です。逆さづりになっていると、お金がもらえます。この手の設備は、別の場所で売られているのを見たことがありますが、キャンピング用を見たのは、初めてです。






下の2枚の画像は、左側が画家として絵を描くキャンピング、右側は屋台でラーメンを作るキャンピングです。2つともアニメーションがすごく良くできていて、特に右側の屋台の人は、麺を入れた網杓子を上下に振って、ちゃんと湯ぎりをしたあと、それを器に入れてくれるという芸の細かさ。一見の価値ありです。(左側:The Yard   右側:HornDog Businesss Enterprises)
















右の画像はBlack Rose Boardwalkというところで撮ったものです。列車自体がキャンピング施設になっています。

私は、Second Lifeをやる前に、別のMMORPGをやっていました。そこでは、モンスターの落とすアイテムやカードでお金を稼ぐことができ、貴重なアイテムを拾えば、あっという間に大金を手にすることができました。それと比べるとSecond Lifeのキャンピングは、一定時間に稼げる金額がものすごく少ないので、SLを始めた当時は、その落差にすごく戸惑いました。ですが、SLでは、ゲームを楽しむために必ずかかる費用というものが一切ありません。(MMORPGの世界ならば、武器・装備・回復剤が必ず要りますよね。)ですから、あまりお金をもっていなくても平気です。

Mobile Money Tree Directoryをゲットしよう!

Second Lifeの世界には、Money Treeというものが約100本近く、世界のあちこちに存在しています。これらは文字通り、金のなる木で、20分に1回、お札(L$1)が木になります。SLに参加して30日以内の人ならば、このお札をとることができます。

これらの木は、Second Lifeを新しく始めた人たちを助けようという趣旨で、個人によって設置されているものです。従って、場所によっては、30日以内かつプレミアムアカウントを持っている人しか、その木からお金をとることができないなどの条件がつけられている場合があります。



この木になるのは、お札だけではありません。バナナ(L$5)、リンゴ(L$10)、チェリー(L$20)も不定期になります。また、世界中で1日1回だけ、どこかの木にゴールデンチケットというものがなります。これをとると、非常に多額のお金がもらえるのですが、これを取ることができるのは、プレミアムアカウントをもっている新規参加者に限られます。もらえる金額は日によって変動し、今日のゴールデンチケットの賞金はL$743でした。


世界中にあるmoney treeの管理本部みたいなところがSLにはあります。(Bravo Bravo)  


ここには、各地のmoney treeの看板がずらーっと並んでいて、ここから、それぞれの木に直接テレポートできるようになってます。

でも、どこかの木に行った後、またいちいちここに戻ってくるのは面倒ですよね。その不便さを解消する手段もちゃんと用意されています。

Mobile Money Tree Directoryというのがそれです。ここで無料で手に入れることができます。
手に入れたら、InventoryのObjectフォルダに入っていますので、右クリックして装着。すると、画面上に案内板みたいなものが現れます。

左右にある三角印のボタンのいずれかをクリックすると、money treeの場所が表示されます。下の右向きの三角印をクリックすると、地図が立ち上がり、その場所を示してくれますので、そこにテレポートすることができます。他の木に行きたいときは、また左右についている三角印のどちらかをクリックすると、別の木の場所を表示してくれます。

2、3日に1回はデータを更新する必要があり、使用中にデータを更新してくださいという表示がでることがあります。そのときは、家の印のボタンをクリックして、この管理本部に戻ります。しばらく待っていると、自動的にデータの更新が始まります。更新には数分かかり、終了するとその旨が画面上に表示されます。

なお、たまに、データが間違っていることがあり、Directoryの表示にしたがってテレポートしたものの、行った先に何もないということもあります。

私は、money treeツアーと勝手に名前をつけて、これをもってあちこち行ってました。いろいろな場所へと案内してくれますので、SLの世界を見て回るのにも役に立つと思います。











2007年3月5日月曜日

In-worldで変なやつにからまれた・・・その3 詐欺するつもりだったの?

私がいつものように、新たなキャンプ場所を求めて、あちこちへテレポートしていたときのことです。一人の女性が話しかけてきました。何をしているのか尋ねてきたので、私はキャンプ場所(ある一定の時間、ダンスをしたり、そこの椅子に座ったりするとお金をもらえるところ)を探していること伝えました。

女性「質問に答えると、60リンデンドルもらえるところがあるんだけど、興味ない?」
私「もちろん、興味あります」
女性「その場所に連れて行ってあげるけど、その代わり、半分の30リンデンドル、私にくれない?」
私「ええ、かまいませんけど」

通常、キャンプ場では、10分間ダンスを踊ったりすると2リンデンドルもらえるというのが相場です。30リンデンドル稼ごうと思ったら、150分も踊らなければなりません。それを考えると、質問に答えるだけで30リンデンドルというのは、とても魅力的に思えました。
ところが・・・

女性「それじゃ、いま30リンデンドルちょうだい」

(えっ!? 何で今あげなくちゃいけないの? まだ、その質問の場所にも行ってないのに。ひょっとして、詐欺?)

私「その場所に行って、60リンデンドルもらった後で、あなたに30リンデンドル渡そうと思うんだけど、それでいい?」

私がそう言うと、その女性は黙ってしまいました。そして、しばらくすると、どこかへ歩み去ってしまいました。
これって私からお金を騙し取るつもりだったのでしょうか? それにしてはやり方があまりにもお粗末過ぎて・・・大いに謎です。

2007年3月4日日曜日

In-worldで変なやつにからまれた・・・その2 勘違い男、あるいはセクハラ

Second Lifeに参加してから、大部分の人は、少なくとも一回は、背中にウィングをつけたことがあると思います。Second Lifeの世界では、ウィングなんかつけなくても空中を飛べるのですが、なぜかつけてみたくなるんですよね。
私もその例に漏れず、きれいな白色のエンジェル・ウィングを背中につけ、それに合うような、結構透けて見えるレースの衣装を着ていたことがあります。

そんなある日のこと、キャンプの場所を探していた私に、一人の男性が話しかけてきました。どこから来たの?とか、仕事は何をしてるの?とか、ありふれた話題で会話が続きます。ところが突然、彼が変なことを言い出しのです。

男性「君はやっぱりwhore(売春婦)なんでしょ? xxさんが、君には高く払うなって言ってたよ」

(えっ!? 何の話? もしかして、私、誰かと勘違いされてる? xxさんって誰?)

Second Lifeに参加して、すでに何日か経っていた私は、エスコートという、性的サービスをする職業があることを知っていました。ですから、その時、かなりセクシーな格好をしていた私は、ひょっとしてエスコートの誰かと間違えられたのかもしれないと思ったのです。

私「わたしは、whoreじゃないわ。それに、xxさんって、誰? わたし、その人知らないわ」
男性「彼女は君のこと、知っているみたいだよ。たぶん、彼女、君にジェラシーを感じてたのかも」
男性「まあいいや。ところでこれ好きでしょ?」

男性はそう言いながら、男性性器のオブジェクトを、ジーンズの上からつけたのです!!

(あらまあ・・・SLの露出狂? それにしても服の上からつけてるから、絶対ヘン!!)

私「それ、しまってくれない? そんなの見ると気分よくないの」
男性「なんで? これ好きじゃないの?」

(たぶん、AV見過ぎの勘違い男? 女性はみんな、それを見たら喜ぶと思ってるんでしょ? でも、なんて答えるべきか・・・。セクシーさは、隠すところに意味があるって言っても理解してもらえるかどうか・・・。)

答えに迷った私が何も言わないでいると、彼はまた尋ねてきました。

男性「君、レズなの?」
私「いいえ、違うわ」
男性「じゃあ、あんまり経験ないんだ」
私「私、xx歳よ。それに、そうやって露出するのは、全然セクシーじゃないわ。隠すところに意味があるんだから」
男性「僕はカリフォルニの出身なんだ。カリフォルニアは、自由な土地だから、服の下に隠したりなんかしないんだよ」

(うーん、これは話がつうじないみたい。)

男性「日本人の女性って、アソコが小さいって聞いたけど、そうなの?」
私「そんなの知らないわ」
男性「君のアソコは小さいの?」
私「そんなこと答えたくないし、わたし、あなたとの会話にこれ以上興味ないの」

私は会話を一方的に打ち切り、その男性から離れました。
不快感を覚えたからです。その一方で、たくさんの疑問が沸いてきました。
さっきの男性は、こういう会話をすることで楽しんでいるの?
・・・たぶん、そうなんでしょうね。でも、どこが楽しいの?
こういう会話をして、楽しめる女性もいるの?
私が不快感を覚えたのは、私の文化的背景のため?
エスコートの人って、こういう会話に応じることでお金もらってるのかしら?

考えれば考えるほど、わからなくなってきます。まずは、観察しなければいけませんよね。そのうち、エスコートさんたちのいるところをのぞきに行ってみようと思います。

2007年3月3日土曜日

In-worldで変なやつにからまれた・・・その1 初日からハプニング!

私が加入した当時、Second Lifeでは、初心者は最初はオリエンテーション・アイランドというところに送られ、そこで基本的な操作を覚えたあと、ヘルプ・アイランドというところに行かされました。 (現在は少し違っているようです。)

歩き方やら飛び方、カメラの操作などを覚えて、何とかヘルプ・アイランドにたどり着いた時のこと、外国人と思われる一人のアバターが私に話しかけてきました。その人は、猫みたいな動物のかぶり物をかぶり、縞模様の長い尻尾をつけていました。
"Hello"から始まり、出身地、年齢とお決まりの質問。相手は、自称フランス人男性、23才。この島にいるのだから、相手も初心者なのだろうと思った私は、気軽に質問に答えていました。ところが突然・・・

フランス人男性「その洋服、脱いでくれない?」

(えっ!? 何で? この人、女性アバターの裸を見て、エッチな気分になりたいの? いえ、そもそも、アバターの裸を見て、エッチな気分になれるものなの? うーん、エッチな気分になれるとは到底思えない。だとすれば、この世界ではあっさり裸になってしまうのが普通? 所詮、アバターだものね。・・・でも、わたし、まだ生まれたばっかりで、服の脱ぎ方わからない。自分の裸の姿も見たことない。わたしの裸、いったいどうなってるんだろう? 下着つけてるのかな? この際、確認したい気もするけど、どうしよう・・・)

私の頭の中を瞬時にたくさんの疑問が駆け巡りました。

私「わたし、服の脱ぎ方知らないし、下着に何をつけてるのかも知らないの」

とっさのことで考えがまとまらず、私はとんちんかんな返事をしてしまいました。
するとその男性は、"Come on" (ねえ、早く早く)とか言って迫ってきます。

私「わたし、脱ぐつもりはないわ」

自分の裸を確認するのは、あとで一人になったときでいい、今はとりあえず、断ろう・・・そう考えた私は、きっぱりと拒否の言葉を彼に告げました。
すると突然、辺りが暗くなり、景色が一変。私の周りには今まで見たことのない景色が・・・

(わっ!? ここはどこ? わたし、どうなっちゃったの?)

周りには草木がひとつもありません。建物もありません。他の人もいません。何もなくて、空気が深い青色をしているように見える、そんな場所でした。例のフランス人男性だけが、私の目の前に立っています。

私「ここ、いったいどこなの!?」
フランス人男性「水の中さ」

(ええっ!? 水の中!?)

私「あなた、私を誘拐したのね!!」
フランス人男性「そうだよ」

Second Lifeに少し慣れた人なら、テレポートで脱出することをすぐに思いついたでしょう。でも、生まれて数十分の私は、テレポートという移動方法があることさえ知りませんでした。
とにかくこの場を離れようと思った私は、彼に告げました。

私「わたし、自力で戻るから。じゃね」

私はそう言うと、ここがどこかもわからないまま、適当な方向に歩き出しました。彼がついてくる様子はありません。
しばらく歩いたのち、上方に草木が見えた時は、正直ほっとしました。そして私は、水の中から地上に上がり、もといた場所にたどり着くことができました。

Second Lifeには、初心者をからかって楽しむ悪い人もいるんですね。皆さん、お気をつけください。

2007年3月2日金曜日

商品を初めてin-worldに出す!

Secondlifeに参加してすでに1ヶ月。
昨日、初めて商品を発売しました。
SLCOMのharajuku店に置かせていただいたのですが、販売用の箱作りとか、そのためのスナップショット撮影とか、初めてのことだらけで、かなり時間がかかりました。ようやく仕上がって、お店に商品を置かせてもらったときには、素直に感動!


商品は眉毛です。色はライトブラウン。実はこれ、もともとは自分用に作ったものです。
セカンドライフに入ってまず考えたこと・・・・・・美しくなりたい!ならば、長い手足、高い鼻、パッチリした目、ブロンドの髪。というわけで、早速、ブロンドのヘアを購入しました。ところが、そのヘアはプリムとベースヘアからできていていて、そのベースヘアをつけると、眉毛までブロンドになっちゃうんですよね。そうすると、ちょっと見ると眉毛がないように見えてとても不自然に感じました。そこで、眉毛を買おうと思って散々探し回ったのですが、どこにも売っていません。メイクアップつきのスキンを購入するという手もあったのですが、市販のものは、貧乏人の私には高すぎて手が出ないし、それになにより、メイクアップがみんな結構濃いのですよね。というわけで、眉毛を自分でつくりました。


使用前と使用後の画像です。左側が使用前で、ヘアベースに付属している眉毛です。右が使用後で、スキンの顔の部分のレイヤーにテクスチャとして貼り込んだ眉毛です。ブロンドの眉毛って、違和感ありませんか?
せっかく商品を作ったんだから、SLExchangeとかSLBoutique(SL内の商品を取引するサイト)とかでも 売ってみたいと思って調べたみたところ、商品を扱ってもらうためには、どこかの場所にその商品を入れたボックスを恒常的においておかなければいけないとのこと。でも、今のところホームレスの私には、そういう場所がありません。

ならば、レンタルのスペースを借りればいいのではと思い、さらに調べたのですが、だいたい安いところで、20プリムで週L$50くらいから。
商品である眉毛、需要があるかどうかわからないんですよね。それに1つL$30と単価が安いし・・・。販売する時には、販売用の箱とデモ用の箱で、2プリムしか使わないし・・・。
これからどうするかは、検討中です。