2007年3月16日金曜日

不動産ビジネスはどのくらい儲かるの?

某テレビ番組で、セカンドライフのことが紹介されており、その中で土地の賃貸ビジネスは儲かるというようなことが言われてました。果たしてどのくらい儲かるのでしょうか?

モデルケースを想定し、実際に計算してみることにしました。なお、金額は1米国ドル=117.66円で換算し、期間中の為替の変動はないものとします。

まずは経費から。
まず島を購入します。購入費用が1,675USドル 日本円に換算して197,081円。
2ヶ月目からは毎月使用料をリンデンラボ社に支払います(前払い)。 それが月295USドル (37,710円)

次に売上高です。
購入した島の面積は、65,536平方メートル。これを分割して貸し出すわけですが、1区画を1,024平方メートルにすると64区画分になります。
これを1区画あたり月額1,500円で貸すことにします。賃貸料は前払いでもらいます。

計算の前提ですが、1ヶ月目に島を購入。その後テナントを募集し、テナントさんたちから賃貸料をもらえるのは、2ヶ月目からとします。

1ヶ月目は、島の購入費用は発生し、売上高0で197,081円の赤字。

2ヶ月目は、リンデンラボ社に払う島の使用料が34,710円。それに対し、テナントから集めた賃貸料は、1,500円x64区画で、96,000円。月次決算をすると、2ヶ月目は61,290円利益が出ます。事業開始時からの累積では、135,791円の赤字になります。

以降、同様に計算して、利益の累積額を12ヶ月目までグラフにしてみました。
上の線が、64区画貸し出し場合、下の線が40区画貸し出した場合です。



2ヶ月目以降、64区画すべてを全期間にわたって貸し出した場合、累積の利益が5ヶ月目で黒字に転換し、1年目の決算で477,112円の利益を計上することになります。

運悪くテナントが集まらず、40区画しか貸し出せなかった場合は、累積の利益が黒字に転換するのは9ヶ月目、1年目の決算で81,112円の利益を計上することになります。

なお、このままの状態が続いた場合、24ヶ月の累積額を計算してみると、64区画の場合は、1,212,596円、40区画の場合は384,596円となります。

資金繰りの面からみると、リンデンラボ社に払う土地使用料が月額34,710円ですので、2ヶ月目の初めまでに24区画を貸し出せれば、2ヶ月目には賃貸料36,000円が入り、リンデンラボ社への支払いをまかなうことができます。つまり、最初の島の購入費用以外の追加投資は必要ないというわけです。

以上の結果を見ると、これからセカンドライフ日本語版のリリースも予定されているし、今、賃貸に出されている土地は、かなりのスピードでテナントがついているようなので、確実に儲かりそうな気がします。しかし、考慮すべき重要なコストがもう一つあります。

それは、この事業に伴う人的コスト、すなわち、テナントさんの募集と管理にかかる手間です。土地を貸すときには立会いも必要だろうし、64軒もテナントさんがいれば、いろいろな問い合わが来て、その対応に追われそうな気がします。

あとは、リスクについても考えなければなりません。考えられるリスクとしては次のようなものです。

1 セカンドライフの人気が衰え、テナントが集まらなくなり、土地の稼働率が下がる。

2 為替変動で、円安になる。

3 リンデンラボ社が、土地使用料を値上げする。

私は、テナントさんの募集・管理にかかるコストがすごく大きくなりそうな気がします。特に日本語版リリース後にセカンドライフに入ってくる人は、英語が苦手な人も多そうですから、それだけ、大家さんに負担がかかるかもしれません。ですから、暇な人が個人的にやれば儲かるかもしれませんね。

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