2007年7月10日火曜日

6月の統計から・・・ビジネスオーナーたちが稼いだ利益と住民たちの支出

★インワールドのビジネスオーナーたちが得た利益の推定総額

セカンドライフ内での経済活動の動向を見るため、リンデンラボ社が発表しているEstimated In World Business Owners というデータを用いて、ビジネスオーナーたちがセカンドワールド内で得た利益の総額を推計してみました。その推移を表したのが下のグラフです。比較のため、住民数の推移も表示してあります。


6月の推定額は429万2,390米国ドル、約5億3,000万円でした。(1米国ドル=123.46円=270.1674リンデンドル)

グラフからもわかるとおり、4月以降伸びが鈍化し、6月もその傾向は変わりません。6月の対前月比の増加率は0.8%でした。

また、月間に5,000米国ドル超の利益を得たユーザー数は、5月は139人でしたが、6月は132人と減少しました。

推計方法は次のとおりです。Estimated In World Business Ownersでは、月間の収入がプラスとなったユーザーを、その額に基づいて9つの層に分け、その層毎に該当する人数を示しています。

そこで、各層の中央値にあたる金額とその層に属する人数を掛け合わせた金額を層ごとに算出し、その後、全部の層の合計を出しました。

なお、最高額の層は利益が5,000米国ドル超となっており、中央値はとりようがありませんので、便宜上、この層に属する人々の利益の額を5,000米国ドルとして計算しました。

Estimated In World Business Ownersで利益として計上されるものには、土地売買からの利益は含まれていません。またリンデンラボ社がユーザーに課す各チャージの控除前の金額です。

なお、上述の推計方法の説明から明らかなように、最上位層に属する人々のばらつきにより、推定の精度が大きく影響を受けます。この点をご了解ください。最上位層の人々の利益の合計額が全体に占める割合は、5月は約15.4%でした。


★住民たちのインワールドでの支出の合計額

Monthly Spending by Amountのデータを基に、上と同様の方法で、セカンドライフの住人たちが、インワールドで支出した金額の月間合計額を推計してみました。下がその推移を表したグラフです。


6月における、住人たちの支出の推定合計額は、約55億1,758万リンデンドル、日本円にして約25億2,100万円になりました。

6月の対前月比の増加率は1.4%でした。5月の増加率は-0.1%でマイナス成長となってましたので、6月は増加に転じたわけですが、上述のように推定精度に限界がありますので、誤差の範囲かもしれません。

元データであるMonthly Spending by Amountは、各住民を月間支出額に基づいて9つの層に分け、その層毎の該当人数を示したものです。最上位の層は、月間支出額が100万リンデンドル(約46万円)超。この層に属する住民は、5月は834人でしたが、6月は856人と増加しています。


★インワールドからリアルワールドへの経済の拡大

現在、日本人居住区が続々と登場しています。それらの居住区の大部分は、土地のレンタル料を日本円で徴収しています。

SLには、米国人以外の住人も多数目に付きますが、例えば、ドイツ人運営のシムとかブラジル人運営のシムなどでも、日本人居住区と同じように、現地通貨建てで土地のレンタル料を徴収しているところがあるかもしれません。

ところで、土地を、リンデンドル建てでレンタルした場合には、上記の「住民たちのインワールドでの支出の合計額」という統計に入ってきますが、それ以外の通貨建てでレンタルした場合には入ってきません。

つまり、インワールドでの支出の合計額の伸びの鈍化の一つの要因として、SLの外でのお金のやり取りがより頻繁になってきていることが考えられます。

今のところ、円建ての取引は、日本人居住区については土地のレンタル料しかないようですが、将来、高額な物品の取引が行なわれるようになった場合には、物販においても、SLの外で、円建てでの決済ということが行なわれるようになるかもしれません。高額な物品というものが出現するかどうかが問題ですが・・・。

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