セカンドライフ内での経済活動の動向を見るため、リンデンラボ社が発表しているEstimated In World Business Owners というデータを用いて、ビジネスオーナーたちがセカンドワールド内で得た利益の総額を推計してみました。その推移を表したのが下のグラフです。
4月の推定額は414万6,125米国ドル、約4億9,800万円でした。(以下、1米国ドル=120.15円=267.6778リンデンドル)
グラフから伸びが鈍化しているのがわかります。4月の対前月比の増加率は2.6%でした。
また、月間に5,000米国ドル超の利益を得たユーザー数は、3月は152人でしたが、4月は139人と減少しています。
推計方法は次のとおりです。Estimated In World Business Ownersでは、月間の収入がプラスとなったユーザーを、その額に基づいて9つの層に分け、その層ごとに該当する人数を示しています。
そこで、各層の中央値にあたる金額とその層に属する人数を掛け合わせた金額を層ごとに算出し、その後、全部の層の合計を出しました。
なお、最高額の層は利益が5,000米国ドル超となっており、中央値はとりようがありませんので、便宜上、この層に属する人々の利益の額を5,000米国ドルとして計算しました。
Estimated In World Business Ownersで利益として計上されるものには、土地売買からの利益は含まれていません。またリンデンラボ社がユーザーに課す各チャージの控除前の金額です。
なお、上述の推計方法の説明からわかるとおり、最上位層に属する人々のばらつきにより、推定の精度が大きく影響を受けます。その点をご了解ください。最上位層の人々の利益の合計額が全体に占める割合は、4月は約16.8%でした。
★住民たちの支出の合計額
Monthly Spending by Amountのデータを基に、上述と同様の方法で、セカンドライフの住人たちが、インワールドで支出した金額の月間合計額を推計してみました。下がその推移を表したグラフです。
4月における、住人たちの支出の推定合計額は、約54億4,683万リンデンドル、日本円にして約24億4,500万円になりました。
4月の対前月比の増加率は3.5%でした。
元データであるMonthly Spending by Amountは、各住民を月間支出額に基づいて9つの層に分け、その層毎の該当人数を示したものです。最上位の層は、月間支出額が100万リンデンドル(約44万円)超。この層に属する住民は、4月は862人でした。なお、3月は835人でした。
昨日のエントリーでご紹介しましたが、4月は、リンデンドルの為替取引高が初めてマイナス成長を記録しました。また、住民たちの利益と支出額の合計は、上のグラフからわかるとおり、伸びが鈍化しています。
つまりインワールドでの経済活動の成長が、緩やかになってきたということが言えると思います。しかし、日本人居住区のレンタル方法からもわかるとおり、インワールドの外で、セカンドライフ関連のお金のやり取りが発生している場合もあります。そのことを考慮すると、セカンドライフ経済全体の伸びが鈍化してきたと、一概に判断することはできないのではないかと思います。
3 件のコメント:
sheila6225さん、こんばんは!
今日はSheilaさんのリンクを中心に、SLに常駐する方々の情報を集めていました。
私には、まだSL内に何かのきっかけを見つけることは出来ていません。
しかし、一ついえることは、SL内には素晴らしい方々がいっぱいいらっしゃるということと、今までは脚光の当たらなかった方々に可能性が与えられる場が出来つつあるという事です。
記事を読みました。
SL内での活動は一端の調整局面を迎えつつあるようですね。今後の流れをフォローすると共に、日本人SIMで生まれつつあるコミュニティとビジネスの推移にも注目して行こうと思います。
経済に影響を与えそうな出来事としては、
2月の土地暴落>不動産業者
4月のFBI視察、カジノ広告禁止>カジノ業者
5月のエイジプレイ問題、認証強化とのアナウンス>アダルト業者
...あたりかなあ。
こうして書くと1月1業種がターゲットだったりしてw。
データとの関連性はもちろん不明です。
koooさん
SLには、すばらしい人がいっぱいいますよね。同感です。
「調整局面」・・・さすが投資家さんですね。その言葉、思いつきませんでした。
slwatch!さん
なるほど。カジノは特に影響が大きかったのかもしれませんね。WSEに、カジノ業の企業が上場してるはずなので、そのうち業績発表を見てみようと思います。
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