セカンドライフの世界に、マネーロンダリングが存在していることを示す具体的な情報が、偶然、WSEで公表されていました。WSEに上場しているApez.bankが、自社のセキュリティーシステムの優秀性を、投資家に伝えるために行なったアナウンスメントの中で明らかにされたものです。
その手口ですが、Apez.bankは銀行業務を行なっており、口座間の送金サービスを提供しています。そのサービスを悪用し、リンデンラボ社にマークされていないアバターの口座にリンデンドルを送金し、そこから米国ドルに換金するというものです。また、原文の文脈から判断すると、その元となったリンデンドルは、偽造クレジットカードを使って購入されたもののようです。
リンデンラボ社はRisk APIというシステムを使って、不審なお金の動きを監視していますが、Apez.bankの口座間送金の場合、そのお金のやり取りはApez.bankのサーバ上で行なわれます。そのため、リンデンラボ社がマークしているアバターからApez.bankの口座にお金が移されてしまうと、リンデンラボ社としてはその後のお金の動きを追跡することができません。
Apez.bankの発表によれば、同社の場合は独自にお金の動きを監視するシステムを備えていたため、不審なお金のやり取りを察知することができました。そしてそれらを調査した結果、マネーロンダリングに関係している100人を超えるアバターを発見し、リンデンラボ社に通報したとのことです。
なお、先日のエントリー(銀行倒産、そして再建・・・Second Life Investment Company)でお伝えした、再建後のL&L Bank and Trustですが、同社も不審なお金の動きをしている4つの口座を凍結し、調査中であることを発表しています。
2007年5月29日火曜日
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿